アンケート調査会社のプラスト株式会社と共同で全国の20～59歳の男女1,000名を対象に「運転に関する実態調査」を実施しました。
運転経験の有無や運転頻度、利用目的、カーナビ利用状況などを詳しく調査した結果、多くの人が“日常生活の移動手段”としてクルマを活用している実態が浮き彫りとなりました。
また、近年増えている「スマホ地図アプリへの移行」や「カーナビ離れ」の傾向も明らかになり、運転環境の変化が見て取れる内容となっています。
■「車の運転に関するアンケート」概要
調査手法：インターネットによるアンケート調査
調査期間：2025年11月7日～11月13日
調査対象：全国の20歳～59歳の男女
有効回答数：1000件
質問内容：
質問1：あなたは運転したことがありますか？
質問2：最後に運転したのはいつ頃ですか？
質問3：主にどんな用途で運転していますか？
質問4：カーナビを使用したことがありますか？
質問5：現在は主にどのような方法で目的地までのルートを確認していますか？
※数値は小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100％にならない場合があります。
※設問によっては複数回答を認めているため、回答の合計が100％を超える場合があります。
目次
まず初めに、運転経験の有無について尋ねたところ、72％の人が「運転したことがある」と回答しました。今回の調査対象は20～59歳と幅広い年代であるにもかかわらず、多くの人が一度は運転を経験していることがわかります。
運転したことがあると回答した人の男女比は下記の通りです。
と、男性のほうがやや多い結果になりました。
一方で、28％が「運転経験がない」と回答しており、全体の約3割が車と関わりのない生活を送っていることも明らかになりました。都市部を中心に電車・バス・シェアサイクルなどの交通インフラが充実していることや、車の維持費・駐車場代の高さなどが“車離れ”を招いていると考えられます。
運転経験があると回答した720名に対し、「最後に運転したのはいつ頃か」を尋ねたところ、最も多かったのは『1週間以内』（61.3％）という結果となりました。半数以上が日常的に車に触れており、生活の中で運転が習慣化している様子がうかがえます。
アンケートの結果は下記の通りです。
となり、約4人に1人は「直近1年以上運転していない」状況でした。
この層は、日常的には車を利用しない人や、車を所有していないものの免許は持っている人など、ライフスタイルの多様化を反映していると考えられます。
一報、地方では日常の移動手段として車が不可欠な地域も多く、地域間の生活環境の違いが運転頻度に大きく影響しているともいえます。
運転する人に対し、主な用途を尋ねたところ、最も多かったのは「買い物・日常の移動」（68.2％） でした。スーパーやドラッグストアへの買い出し、子どもの送り迎えなど、日常生活の中で車を活用している人が多いことが分かります。
続く用途としては、
という結果となりました。
今回の調査からは、クルマが“特別な移動手段”というよりも、生活を支える身近なインフラとして利用されていることがうかがえます。
また、女性は「買い物・送迎」の割合が比較的高く、家庭や子育ての動線に沿って車を活用している傾向が見て取れました。一方、男性は仕事や通勤・レジャーなど、用途がやや広範囲に分布する傾向があります。
次に、カーナビを使用したことがあるかを尋ねたところ、66.5％が「使ったことがある」と回答しました。
多くのドライバーが一度はカーナビを利用した経験を持っており、目的地までのルート確認に欠かせないツールとして広く浸透している様子がわかります。
一方で、
という結果も出ており、約3人に1人はカーナビを「現在利用していない」または「そもそも使ったことがない」層であることが明らかになりました。
また、最近ではスマートフォンの地図アプリの精度が大幅に向上しており、検索・ルート案内・リアルタイム交通情報などをアプリひとつで完結できるようになったことも、「カーナビ離れ」を加速させている要因と言えるでしょう。
今回の結果は、“カーナビは当たり前”という時代から、“使う人・使わない人が大きく分かれる時代”へ移りつつあることを示しています。
カーナビを「以前は使用していたが、今は使っていない」と回答した80名に対して、現在どのように目的地までのルートを確認しているかを尋ねたところ、最も多かったのは『スマートフォンの地図アプリ』（48.8％）でした。
その他の回答は以下の通りです。
特に「スマホ地図アプリ」が半数近くを占めていることから、ナビの役割が専用機からスマホへ移行している現状が明らかになりました。
近年、スマホアプリは地図更新の容易さ、ルート検索の柔軟性、リアルタイムの渋滞情報など、利便性が大幅に向上しており、専用カーナビに匹敵する機能性を備えています。常に手元で使えるデバイスという点でも、スマホの優位性は高まっています。
また、紙の地図や知人への確認など、アナログな方法を選ぶ人も一定数存在しており、運転スタイルが多様化していることもうかがえます。「土地勘で運転する」という回答も約1割を占めており、地元中心で車を運転する人や、日常の決まったルートが多い人の特徴が反映されていると考えられます。
今回の調査からは、“カーナビが必須ではない層”の存在と、スマホへの移行という大きなトレンドがはっきりと見て取れました。
今回の調査から、運転経験や運転頻度、ナビの利用方法など、現代のドライバーの多様なスタイルが明らかになりました。
運転を日常的に行う人が多い一方で、運転しない層も一定数存在し、利用状況は二極化傾向にあります。また、目的地までの案内には、従来のカーナビよりもスマートフォンの地図アプリを活用する人が増えていることも特徴的でした。
生活環境や移動手段の選択肢が広がる中で、運転のあり方は今後もさらに変化していくと考えられます。
