EV ニュース【2023年4月1日~15日まで】 では、半月間の「Inside EV」の幅広いソースのなかから、興味深いトピックスを取り上げてまとめています。特に、「EVニュース総合」では世の中や業界に影響を与えそうな大きなニュースを取り上げ、以降は「欧米のEVメーカー」にフォーカスして、まとめています。
今後、毎月2回に分けて発信していきますので、ご興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
目次
バイデン米政権は2023年4月12日、自動車メーカーに対して二酸化炭素(CO2)排出量を2027年から段階的にほぼ半減させるよう求める新たな規制を発表、EVの販売拡大を促す目的としています。
出典:日経新聞
この新規制が導入されると、2032年には新車販売の最大70%がEV化することが見込まれるとのことです。
このニュースを受け、華字メディアの日本華僑報は14日、次のように指摘しています。
引用元:Microsoft Start
2023年1月時点のEV車のシェアは、下のグラフのとおりです。
出典:Inside EVs
Top10の中に、中国メーカーのブランドがベスト10に5つも占め、日本メーカーは枠外になっているのが現状です。全体のシェアでも中国メーカーは、1月にテスラを抜いたBYDを筆頭に46%にも上ります。
中国EVメーカーが強い背景には、最も重要な分野である車載電池における「新星」の中国は、伝統的な日本の自動車メーカーよりも効率的と指摘されています。大量生産による低価格帯のEV車から、エグゼクティブセグメントまでしっかりシェアを伸ばしているのです。
総合ではまだ、テスラがシェア1位を維持しているものの1月のような業績が続くと順位が変わる可能性もあるかもしれません。最近の価格競争激化はこうした背景から生まれているもので、低価格帯のEV車を求める消費者にとってはメリットがあります。
ただ、日本メーカーは、トヨタが電池生産工場を日本とアメリカに建設するなど合計7,250億円の投資を決めていますが、米国の新規制は今後更なる競争激化を加速させるものになるでしょう。
マセラティ「クアトロポルテ EV」の詳細が明らかになりました。
出典:Inside EVs
「クアトロポルテ EV」(上の画像)は、2024年に発売が予定されていますが、置き換えられるICEバージョンよりも少し小さくなります。
マセラティの CEO ダビデ グラッソ氏は、昨今の英国のアウトレットAutoCarに対し、次のようにコメントしました。
「クアトロポルテ EV は間違いなくマセラティであり続けるための破壊的なデザインプロジェクトになる。マセラティは大衆車ではない。私たちは、比類のないパフォーマンスと贅沢な体験を得るためにプレミアムな価格を支払うことを厭わない人々のためのものだ。」
このコメントから推定すると「クアトロポルテ EV」は15万ドルから17万ドルで発売されると思われます。グラッソ氏は、マセラティを主流のエグゼクティブ セグメントから遠ざけ、プレミアム ラグジュアリーに移行することを望んでいるようです。
ポーランドのEVスタートアップ 「Izera 」が2025年に最初の2つのモデルを生産開始すると発表しました。
出典:Inside EVs
このニュースを報じたBen O’Hare氏は次のようにコメントしています。
Izeraは、最初の2つのモデルが 2025年に生産を開始することを明らかにしました。3年前に設立されたばかりのこのスタートアップ企業はポーランド政府から多大な支援を受けています。
Izeraは、ポーランドのヤヴォルズノ市にある現在建設されていない仮工場で、すべての車両を製造しています。フェラーリをはじめ数々のデザインを手がけたPininfarina(ピニンファリーナ)がスタイリング、中国の吉利汽車(Geely)のEVプラットフォームを供給するなど、Izeraは外部のバックアップを受けて2つのモデルを開発したのです。
Z100と呼ばれるクロスオーバーモデルは、約273マイルの航続距離と0-60 mph のタイムが、7秒という性能で、低価格帯のEV車で最も普及しているテスラの「モデルY」のライバルになります。
一方、ハッチバックモデルのT100は、航続距離や加速性能は未発表ですが、Z100と同等と予想されます。
819 馬力の AWD 電動ラグジュアリー セダンが、ドラッグ レース、ブレーキ テスト、ハンドリング、ロール レースで 670 馬力の RWD ミッドシップ スポーツ カーと対戦します。
出典:Inside EVs
Chevrolet Corvette Z06 対 Lucid Air Grand Touringが、ガチでU-DRAG RACEを行った動画です。結果は以下の動画で確認してみましょう。
Stellantis は、先月ラスベガスで開催されたディーラー ミーティングで、ジープ BEV の両方のコンセプトを小売業者に紹介!
出典:Inside EVs
このニュースを報じたダン・ミハレスク氏は以下のとおり、コメントしています。
ジープの今後の電気SUVであるレコンとワゴニアSは、先月、ステランティスのディーラー ミーティングで初めて公開され、大きな反響を呼びました。ジープリコンはラングラーに鼓舞されたオフローダーで、ワゴニアSは大型の3列シート車とは異なる中型の高級SUVです。両モデルとも2024年に生産開始予定としています。
出典:Inside EVs
オートモーティブ ニュースは、以前のジープ ストアを売却したラスベガスのディーラー、ジョシュ トウビンが、リーコンとワゴニアSを見た途端、ジープの販売ビジネスに戻ることを決意したと報じています。
「私はこれら2つのモデルを見た瞬間にファンになりました。ヒットするかどうかは分かりませんが、ジープのオフロード能力とEVが一体となっており直感的にはヒットが保証されると思います。」と同誌に語りました。
リーコンは、ラングラーと同じように、ドアを取り外してオープンエアの体験ができます。
出典:Inside EVs
メイン州ウェストブルックにあるLee Dodge-Chrysler-Jeep-RamのゼネラルマネージャーであるJosh Douglas氏は、次のように述べました。「ワゴニアSについては、新しい視覚的要素がいくつかある、デザイナーが空力的に設計した方法に感銘を受けた。」
また、「設計担当者はジープに忠実でありながら、EVとしての差別化要因をきちんと組み込んでいる」という点で評価していました。彼はまた、「ジープ グランドチェロキーとワゴニアに触発されたコンセプトの豪華なキャビンも気に入った」とコメントしました。
これらの各州を代表するディーラーのコメントから、JeepのEVコンセプトを高く評価し注目していることがよく分かるイベントとなったようです。
メルセデスEQGは、シリコンベースのアノードを使用する最初のEVとなり、大幅な航続距離の延長と充電時間の短縮を約束します。
この記事を投稿したBen O’Hare氏は次のようにコメントしています。
今後のメルセデスEQGは、シリコンベースのアノードを使用する最初のEVであり、カリフォルニアに本拠を置くバッテリー材料会社Sila Nanotechnologiesによって供給される予定です。
「タイタン シリコン」バッテリーは数年前から開発が進められ、現在最終的に商品化されました。メルセデスはそれを採用する最初の自動車メーカーです。
Silaは、Titan Siliconが「EV の性能を劇的に向上させるために大規模に設計された、市場で証明された最初の安全でクリーンなフルグラファイト アノード代替品である」と説明しています。
具体的には、従来のバッテリー技術に比べて航続距離が約20%増加し、充電速度も大幅に向上しているのです。EQGはクアッドモーターレイアウトを持つことが予定されており、これにより膨大な量の電力が得られます。
EV化されたG-Wagonは、航続距離が300マイルを超えると予想されています。今年後半にフェイスリフトが予定されているICE G-Wagonとシャシーを共有する可能性が高いのです。
EV G-Wagonの価格については、15~17.5万ドルになると考えられます。
4月15日までのEV ニュースをお知らせしました。今回印象的なのはやはり、米国の急速なEV化政策です。現在、ご所有されているお車も2030年代にはEVへのスワップが必要になるかもしれません。
あとづけ屋では、EV車の研究を進めてきましたが、ガソリン車をEVスワップする事業部を立ち上げております。ご興味がおありの方は、あとづけ屋公式LINEまたはお電話でお問い合わせください。
☞ EV ニュース (Inside EV)【2022年3月】まとめ
☞ 【EV スワップ】で対応!カリフォルニア州「ガソリン車販売禁止」のインパクト