従来のカーナビに比べて安価で地図データの更新も必要がないAndroidナビ。
安いものであれば1万円台の製品も多く、人気を集めています。
しかし、従来のカーナビと決定的に異なるのは、4Gや5Gのネットワークに接続して使うことが前提であること。
そのため、モバイルWi-Fiルーターやスマートフォンのテザリング機能を使用するなど、通信手段の確保が必要となるのです。
そこで今回の記事では、Androidナビで利用する通信回線として、テザリングとモバイルWi-Fiルーターどちらが最適なのか、それぞれのメリットやデメリットも含めて詳しく解説していきます。
目次
Androidナビはネットワークに接続した状態で使用することが前提となります。
さらに分かりやすく言えば、Androidスマホやタブレットの機能がカーナビに移植されたようなものと考えて問題ありません。
Androidナビという名の通り、Android OSが搭載されており、GoogleMapなどの地図情報はオンライン上から読み込む必要があるのです。
従来のHDDカーナビの場合、地図情報は全て本体(HDD)に保存されているのが原則であったため、仮に携帯電話ネットワークが圏外の場所に行ってもルート案内が可能でした。
しかし、Androidナビの場合はネットワークが圏外の場所に行ってしまうと地図データが読み込めなくなってしまうのです。
普段からスマートフォンのマップアプリをカーナビ代わりに使っている方であれば問題ありませんが、従来のカーナビを使用してきた方の場合は仕様が異なることを覚えておかなくてはなりません。
Androidナビに必須の通信環境を準備するためには、大きく分けてスマートフォンの「テザリング機能」で接続する方法と、「モバイルWi-Fiルーター」で接続する方法の2パターンがあります。
テザリング機能とはスマートフォンに搭載されている機能のひとつで、4Gや5Gの電波をスマートフォン本体だけではなく、PCやタブレット、Androidナビなどさまざまなデバイスに接続するための機能です。
そのため、モバイルWi-Fiルーターを持っていない場合でも、テザリング機能に対応したスマートフォンがあればすぐにでも利用できます。
テザリングは契約している通信キャリアによってもオプション料金や契約形態が異なるため、事前に確認しておく必要があります。
また、本体の操作方法が分からない場合もショップの担当者やサポートセンターに問い合わせて把握しておきましょう。
スマートフォンのテザリング機能を利用する場合のメリットとデメリットについて解説します。
テザリングの最大のメリットは、端末が1台に集約できる点にあります。
わざわざモバイルWi-Fiルーターを契約して端末2台を持ち運ぶ必要がないため、荷物もスッキリとします。
また、携帯電話にいくら支払って、モバイルWi-Fiルーターにいくら支払っているのかが回線ごとにはっきりと分かるため、請求内容が把握しやすいこともメリットとして挙げられます。
一方でテザリングのデメリットとしては、契約している通信事業者やプランによって料金が割高になる可能性があることが挙げられます。
特に大手通信事業者のスマートフォンを契約している場合、モバイルWi-Fiルーターの格安のプランで契約するよりも通信コストが上がってしまう可能性もあります。
これは必ずしも全ての事業者や契約プランに該当するものではありませんが、事前に入念なシミュレーションが不可欠といえるでしょう。
また、運転中にハンズフリー機能を使って通話する機会が多い方の場合、通話中にテザリング機能を使用することはできないため注意が必要です。
次に、モバイルWi-Fiルーターを利用する場合のメリットとデメリットについて解説します。
モバイルWi-Fiルーターの最大のメリットは、スマートフォンとは完全に独立して好きな通信事業者を選べることです。
これは大手通信キャリアだけではなく、MVNOとよばれる格安スマホを提供している事業者も含まれます。
そのため、テザリングオプションと増加するデータ通信料金の合計額よりも安い通信事業者があれば、モバイルWi-Fiルーターを別で契約したほうが費用を安く抑えられます。
また、モバイルWi-Fiルーターは物理的にも完全に独立したネットワーク回線となるため、家族でAndroidナビ専用の回線として利用することもできます。
反対に、モバイルWi-Fiルーターのデメリットとして考えられるのは、新たに回線契約の手間がかかるのとスマートフォン以外で持ち運ぶ端末が増えることが挙げられます。
クルマに乗る際にスマートフォンは持ったものの、モバイルWi-Fiルーターを忘れてしまったというケースも考えられるでしょう。
さらに注意しておきたいポイントとして、特にMVNOの回線を契約した場合、大手通信キャリアの回線に比べてスピードが出なかったり、接続が不安定になる可能性があります。
MVNOの場合、大手通信キャリアから帯域を借り受けて提供していることもあり、多くのユーザーが集中的にアクセスしてしまうと回線が混雑してしまうことがあるためです。
Androidナビのために通信環境を準備する場合、結局のところテザリングとモバイルWi-Fiルーターどちらが適しているのでしょうか。
今回は2つのパターンに分けて紹介します。
一人暮らしの方、またはクルマを運転するのは自分一人だけである場合は、スマートフォンのテザリング機能を利用したほうが安心といえるでしょう。
モバイルWi-Fiルーターを新たに契約する手間もなく、端末は1台に統一されるため忘れる心配もありません。
また、大手通信キャリアのスマートフォンを契約している方であれば、通信速度も安定している傾向にあり、従来のカーナビと遜色のないほど快適な使い心地を実現します。
家族と共用でクルマを使っている場合は、モバイルWi-Fiルーターを新たに契約したほうが安く抑えられるはずです。
たとえば家族のスマートフォンにそれぞれテザリング機能を追加してしまうと、それだけで数千円程度のオプション料金が加算されてしまいます。
これはモバイルWi-Fiルーター1台分の基本料にも相当するため、ここからさらに追加でデータ通信料金が発生すると割高になることは確実です。
自宅に固定インターネット回線がない方や、テザリングオプションへの加入を考えている家族が複数いる場合もモバイルWi-Fiルーターの契約がおすすめです。
今回紹介した通信回線の選び方は、あくまでも1つの参考に過ぎません。
家族の状況や利用環境、Androidナビを使用する頻度などによっては、家族であってもテザリング機能を使ったほうが良い可能性もあります。
テザリングとモバイルWi-Fiルーター、それぞれの特性をきちんと理解したうえで、最適な契約内容を検討してみましょう。
あとづけ屋ではお勧めのモバイルWi-Fiルーターもご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください♪