「IoT」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。IoTとは「Internet of Things」の略称で、その名の通りモノのインターネットとも言われています。AIや5Gといった最新の技術とともに、私たちの生活に浸透してくるとされているIoTですが、自動車の分野も例外ではありません。
しかし、IoTという言葉だけを聞いても、何がどう変わっていくのかイメージしづらいという方も多いはず。そこで今回は、現在すでにサービス提供されている自動車に関連するIoTサービスや商品をいくつかご紹介していきましょう。
目次
まず大前提として押さえておきたいのは、IoTとは自動車だけに関連するものではありません。家電製品はもちろん、家具や雑貨、衣類など、あらゆるモノがインターネットに接続されることを指します。しかし、モノがインターネットに接続されることで、結局何のメリットがあるのか漠然としすぎていて分からないという方も多いです。そこで、いくつか実例を挙げてみます。
現在あるIoTデバイスで代表的な存在なのがスマートスピーカーです。声で話しかけるだけでニュースや天気予報、音楽の再生といったコンテンツを流すことができますが、これらはいずれもインターネットに接続していなければ実現できません。
エアコンや照明器具をインターネットに接続することによって、外出先からもスマートフォンで遠隔操作ができるようになっています。帰宅時間に合わせて快適な温度設定にすることはもちろん、外出時に消し忘れを未然に防ぐことにもつながります。
最新の冷蔵庫はIoTとAIを搭載し、レシピの提案や賞味期限の管理、設定温度の管理などをスマートフォンから実行できます。
IoTを活用した製品やサービスは、まだまだ数は少ないもののさまざまな商品が登場してきています。
LINK DriveとはGMOインターネットグループが提供しているIoTデバイスです。「LINK Driveコネクター」というパーツを自動車のODBコネクタに差し込んで使用します。
OBDコネクタという言葉を聞いてもピンとこない方も多いと思いますが、それもそのはず。車検の際などにディーラーの整備士が点検に使用するための端子です。そのため、一般ドライバーの私たちにとっては普段使用することはないものなので、存在すらあまり知られていないのです。
LINK Driveの基本的な使い方としては、LINK Driveコネクタから収集された情報をスマートフォンで随時確認するというものです。確認できる主な項目としては以下の通りです。
• バッテリーの劣化状態
• オイルの汚れ具合
• タイヤの消耗状態
• 走行距離や平均燃費などの運転情報
• ドライブ履歴
• 急発進や急ブレーキなどの回数
• 故障診断
ODBコネクタはもともと故障診断に使用されているものなので、スマホで手軽に故障診断ができるのは大きなメリットといえるでしょう。
オイルの劣化やタイヤの消耗状態をどのように確認するのか疑問に思う方も多いと思いますが、事前にスマホアプリ内に交換日時やタイヤの溝残量を記録しておくことで、自動的に交換日時の目安を設定してくれる仕組みです。
オイルやバッテリー、タイヤとった消耗品の交換時期を忘れてしまう方も多いですが、LINK Driveがあれば交換時期をスマホひとつで確認できるため安心です。
ちなみに、LINK Driveは車載用のコネクタの価格が6,000円(税別)とリーズナブル。スマホ用アプリは無料で利用できるので、コストパフォーマンスが優秀といえるのではないでしょうか。
LINK Driveは国産車の場合は2008年10月以降の車種に、輸入車の場合は2002年以降の車種に対応しています。それ以前に開発された車種はOBDコネクタ自体が装備されていないか、対応していない可能性があるため注意が必要です。
正常に対応しているかどうかはOBDコネクタに挿し込んだ際に青いLEDが光ることで確認できます。
SmartDrive Fleetとは株式会社スマートドライブが提供している車両運行を管理するためのクラウドサービスです。
シガーソケットに設置する車載デバイスによって、リアルタイムにGPS情報をクラウド上にアップロード。車両がどの場所を走行しているのかが一目瞭然で把握できるようになります。
また、安全運転診断機能も搭載しており、急ブレーキやスピード超過、ドライバーの運転の癖を把握。危険な運転やヒヤリハットを未然に防いでくれる役割も期待できます。
クラウド上にアップしたGPS情報はパソコンはもちろん、スマートフォンアプリからもリアルタイムで確認が可能。複数のユーザーが車両の位置情報を都度確認することができます。
SmartDrive Fleetを活用することによって、以下のような用途に役立てることができます。
• 限られたドライバーのなかで輸送効率を上げる
• 「ジオフェンス機能」によって特定地点への到着を知らせる
• ドライバーごとに危険運転のリスクを把握
• ドライバーごとの業務量を把握
• ドライバーの日報作成が簡単になる
上記のポイントはあくまでも一例ですが、日々の運行状況がリアルタイムで確認できることによって、運行指示を適切に与えると大幅な業務効率化にもつながっていくはずです。
また、ドライバーごとの業務量や運行状況が見える化されることによって、働き方改革に役立てることも可能。業務負担になりがちなドライバーの日報作成も、SmartDrive Fleetの走行履歴を記録しておくことで負担は軽減されるはずです。
ドライバーによって危険な走行をしていることが確認できれば、事故や危険運転のリスクを未然に把握することができるようになるため、安全第一の運送会社や営業車を利用する機会の多い企業にとっては安心のサービスといえます。
当然のことながらSmartDrive Fleetは法人向けのサービスです。また、料金も初期費用として50,000円、車載デバイスが1台あたり37,800円、クラウドサービスの利用料として月額2,480円が1台あたり必要になります。
導入前に無料デモ体験ができるため、まずは想定している用途に合っているか確認したうえで検討してみましょう。
自動車の運転には常に事故の危険がつきまとっています。ベテランのドライバーであっても、自分から事故を起こす危険は少ないとしても、相手にぶつけられてしまうリスクはあります。
万が一事故に遭った場合、気が動転して正常な判断ができなくなる人も多いもの。肝心の保険会社への連絡も、いざというときにはどの番号に連絡すれば良いのか分からなくなってしまいます。また、保険会社に電話がつながった後も、事故の状況を冷静に正確に伝えられる人も決して多くありません。
そんなときにおすすめなのが、東京海上日動が提供しているIoTデバイス「ドライブエージェントパーソナル」です。
ドライブエージェントパーソナルは一見すると何の変哲もないフロントガラスに設置するドライブレコーダーなのですが、主に3つの機能が搭載されています。
• 事故発生時の緊急発報
• 事故抑制のための支援システム
• 安全運転診断
ドライブエージェントパーソナルは、事故によって強い衝撃を検知すると自動的に東京海上日動の事故受付センターへ発報される仕組みになっています、それと同時に事故映像も記録され、発報と同じタイミングで事故映像が自動的に送信されます。その後事故受付センターに電話が自動的につながり、ドライブエージェントパーソナルを通して担当者と直接会話をし、警察や消防等へ担当者が連絡をします。
また、事故を未然に防ぐための機能も充実。事故が多発している箇所に近付くとアナウンスで知らせてくれるほか、車間距離や車線逸脱なども検知します。
さらに、日常の運転レポートから急ハンドルや急ブレーキ、急発進などの安全運転に関する診断も行われ、自身の運転水準を客観的に判断してもらうこともできます。
ドライブエージェントパーソナルは東京海上日動が提供する「3年以内の保険期間の自動車保険」に加入した場合にのみ利用可能なサービスです。そのため、東京海上日動の自動車保険に加入していないユーザーが利用することはできないため注意が必要です。
また、ドライブエージェントパーソナルを利用する場合は月額650円(年払いの場合は7,480円)の特約保険料が加算されます。自動車の利用頻度や走行範囲などによっても費用対効果は変わってくると思いますが、ドライブが趣味の方や長距離を運転する機会がある方にはおすすめです。
自動運転でタッグを組む!トヨタとソフトバンクのIot戦略などもCHECK!
今回紹介してきた自動車用のIoTデバイスは、いずれもすでに提供されているものばかりです。多くの人が期待を寄せている自動運転にも、実はIoTは欠かせない技術です。
この他にも多くのIoTデバイスやソリューションは今後続々と登場してくるため、ぜひ注目していきましょう。
あとづけ屋ではDIYだけでなく、日々進化していくIoTの今後をこれからも追っていきます。随時CHECEしてくださいね。
もちろんナビの販売・取付も行っていますので、そちらも注目して見てください。
https://multiple-co.com/androidnavi_description